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フライス用語 JIS B 0172



JIS規格/フライス用語 JIS B 0172/について。

適用範囲、引用規格、分類[フライスの種類(刃部材料及び表面処理による分類、構造による分類、取付寸法による分類、機能又は用途による分類)、フライスの要素、フライスの角、フライスの精度、フライスの刃部の損傷、フライスの一般]、フライスの名称の呼び方、用語及び定義など。

フライス用語(JIS B 0172) では、主に金属を切削するための工具として一般的に用いられるフライス(外周面、端面又は側面に切れ刃をもち、回転切削する工具で、主としてフライス盤に使用される。ミーリングカッタともいう。)の呼び方や用語・分類、定義について規定されています。

JIS規格における、フライス用語(JIS B 0172) の正式名称は以下です(英文含む)。

JIS B 0172:1993 フライス用語
Glossary of terms for milling cutters

フライスに関するフライス用語の分類、用語及び定義など、詳しくはこちらからご確認ください。
切削工具

以下、フライス用語(JIS B 0172) の概要です。(JIS規格本文より引用)

1.適用範囲

この規格は、主として金属切削用として一般に用いるフライス(1)に関する用語及び定義について規定する。

注(1)
外周面、端面又は側面に切れ刃をもち、回転切削する工具で、主としてフライス盤に使用される。ミーリングカッタともいう。

備考:この規格の引用規格を、次に示す。

・JIS B 0170 切削工具用語(基本)
・JIS B 1011 センタ穴
・JIS B 4003 工具用テーパシャンク部及びソケット-形状・寸法
・JIS B 4005 フライス用ストレートシャンク部-形状・寸法
・JIS B 4107 超硬側フライス
・JIS B 4115 超硬ソリッドメタルソー
・JIS B 4201 フライス穴
・JIS B 4204 溝フライス
・JIS B 4205 平フライス
・JIS B 4206 側フライス
・JIS B 4211 ストレートシャンクエンドミル
・JIS B 4212 テーパシャンクエンドミル
・JIS B 4217 T溝フライス
・JIS B 4219 メタルソー
・JIS B 4220 すりわりフライス
・JIS B 4221 角度フライス
・JIS B 4226 総形フライス
・JIS B 4230 半月キー溝フライス
・JIS B 4231 面取りフライス
・JIS B 4232 インボリュートフライス
・JIS B 4233 小ねじ沈めフライス
・JIS B 4236 六角穴付きボルト用沈めフライス
・JIS B 6101 7/24 テーパの主軸端及びシャンク

2.分類

フライスの用語の分類は、次による。

(1)フライスの種類
(1.1)刃部材料及び表面処理による分類
(1.2)構造による分類
(1.3)取付方法による分類
(a)ボアタイプフライス
(b)シャンクタイプフライス
(1.4)機能又は用途による分類
(a)ボアタイプフライス
(b)シャンクタイプフライス
(2)フライスの要素
(3)フライスの角
(4)フライスの精度
(5)フライスの刃部の損傷
(6)フライスの一般

3.フライスの名称の呼び方

フライスの種類は、 フライスの種類 [2.(1)] の番号順に該当する用語を組み合わせて呼ぶ。
なお、刃部材料に高速度工具鋼を用いたフライス及びむく(2)・溶接のフライスは、これらを省略して呼ぶ(次の例の括弧内の語)。

注(2)
刃部材料が高速度工具鋼以外の場合、むくを省略しない。

<例1>
【呼び方】:超硬むく平フライス
【刃部材料及び表面処理】:超硬(合金)
【構造】:むく
【取付方法】:(ボア)
【機能又は用途】:平フライス

<例2>
【呼び方】:超硬植刃正面フライス
【刃部材料及び表面処理】:超硬(合金)
【構造】:植刃
【取付方法】:[直付け(じか付け)]
【機能又は用途】:正面フライス

<例3>
【呼び方】:コーティングストレートシャンク二枚刃エンドミル
【刃部材料及び表面処理】:コーティング(高速度工具鋼)
【構造】:(むく)
【取付方法】:ストレートシャンク
【機能又は用途】:二枚刃エンドミル

<例4>
【呼び方】:超硬ろう付けモールステーパシャンク多刃エンドミル
【刃部材料及び表面処理】:超硬(合金)
【構造】:ろう付け
【取付方法】:モールステーパシャンク
【機能又は用途】:多枚刃エンドミル

4.用語及び定義

フライスの用語及びその定義は、次による。なお、参考のために量記号、単位及び対応英語を示す。

備考1.
用語の一部に括弧を付けてあるものは、括弧の中の用字を省略してもよい。
備考2.
用語の定義の中の太字で示された用語は、この規格に規定しているものを示す。
備考3.
定義内における図は、構造の一例を示す。

(1)フライスの種類
(1.1)刃部材料及び表面処理による分類
(1.2)構造による分類
(1.3)取付方法による分類
(a)ボアタイプフライス
(b)シャンクタイプフライス
(1.4)機能又は用途による分類
(a)ボアタイプフライス
(b)シャンクタイプフライス
(2)フライスの要素
(3)フライスの角
(4)フライスの精度
(5)フライスの刃部の損傷
(6)フライスの一般

(以上、分類のみ列挙。詳細は割愛)
詳細 ⇒ 切削用具

関連規格

・JIS B 4003 工具用テーパシャンク部及びソケット-形状・寸法
・JIS B 4301 ストレートシャンクドリル

(JIS規格以外の国際規格は割愛)