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歯切工具用語 JIS B 0174



JIS規格/歯切工具用語 JIS B 0174/について。

適用範囲、引用規格、分類[歯切工具の名称、歯切工具の種類(刃部材料及び表面処理による分類、構造による分類、取付寸法による分類、機能又は用途による分類)、歯切工具の要素、歯切工具の角、歯切工具の精度、歯切工具の刃部の損傷、歯切工具の一般]、用語及び定義など。

歯切工具用語(JIS B 0174)では、主に金属を切削するための工具として一般的に用いられる歯切工具(スプライン軸やスプロケットなどの歯車やこれに類似する形状の歯溝を切削する工具のこと。)の呼び方や用語・分類、定義について規定されています。

JIS規格における、歯切工具用語(JIS B 0174) の正式名称は以下です(英文含む)。

JIS B 0174:1991 歯切工具用語
Gear cutters−Vocabulary

歯切工具に関する歯切工具用語の分類、用語及び定義など、詳しくはこちらからご確認ください。
切削工具

以下、歯切工具用語(JIS B 0174) の概要です。(JIS規格本文より引用)

1.適用範囲

この規格は、主に金属切削用として一般に用いる歯切工具(1)の呼び方並びに歯切工具に関する用語及び定義について規定する。

注(1)
歯車及びこれに類似する形状のもの(例えば、スプライン軸、スプロケットなど)の歯溝を切削する工具。

備考:この規格の引用規格を、次に示す。

・JIS B 0102 歯車用語
・JIS B 0170 切削工具用語(基本)
・JIS B 4350 歯車工具-歯形及び寸法
・JIS B 4351 すぐば傘歯車用G形刃物
・JIS B 4354 歯車用1条ホブ
・JIS B 4355 小形歯車用1条ホブ
・JIS B 4356 ピニオンカッタ
・JIS B 4357 丸形シェービングカッタ
・JIS B 4358 ラックカッタ

2.分類

歯切工具の用語の分類は、次による。

(1)歯切工具の名称
(2)歯切工具の種類
(a)刃部材料及び表面処理による分類
(b)構造による分類
(c)取付方法による分類
(d)機能又は用途による分類
(3)歯切工具の要素
(4)歯切工具の角
(5)歯切工具の精度
(6)歯切工具の刃部の損傷
(7)歯切工具の一般

3.歯切工具の呼び方

歯切工具は、原則として歯切工具の種類 [2.(2)] の番号順に該当する用語を組み合わせて呼ぶ。
なお、刃部材料に高速度工具鋼を用いた歯切工具及びむく(2)・アーバ形の歯切工具は、これを省略して呼ぶ(次の例の括弧内の語)。

注(2)
刃部材料が超硬合金の場合、むくを省略しない。

<例1>
【呼び方】:ディスク形はすば歯車用ピニオンカッタ
【刃部材料及び表面処理】:(高速度工具鋼)
【構造】:(むく)
【取付方法】:(アーバ形)
【機能又は用途】:ディスク形はすば歯車用ピニオンカッタ

<例2>
【呼び方】:コーティング組立セミトッピング歯車用多条ホブ
【刃部材料及び表面処理】:コーティング(高速度工具鋼)
【構造】:植刃
【取付方法】:(アーバ形)
【機能又は用途】:セミトッピング歯車用多条ホブ

<例3>
【呼び方】:超硬ろう付け2形ラックカッタ
【刃部材料及び表面処理】:超硬(合金)
【構造】:ろう付け
【取付方法】:(アーバ形)
【機能又は用途】:2形ラックカッタ

<例4>
【呼び方】:丸形シェービングカッタ
【刃部材料及び表面処理】:(高速度工具鋼)
【構造】:(むく)
【取付方法】:(アーバ形)
【機能又は用途】:丸形シェービングカッタ

4.用語及び定義

歯切工具の用語及びその定義は、次による。なお、参考のために量記号、単位及び対応英語を示す。

備考1.
用語の一部に括弧を付けてあるものは、紛らわしくない場合は括弧の中の語を省略してもよい。
備考2.
用語の定義の中の太字で示した用語は、この規格に規定しているものを示す。

(1)歯切工具の名称
(2)歯切工具の種類
(a)刃部材料及び表面処理による分類
(b)構造による分類
(c)取付方法による分類
(d)機能又は用途による分類
(3)歯切工具の要素
(4)歯切工具の角
(5)歯切工具の精度
(6)歯切工具の刃部の損傷
(7)歯切工具の一般

(以上、分類のみ列挙。詳細は割愛)
詳細 ⇒ 切削用具

関連規格
・JIS B 0121 歯車記号